入コン沢(入りコン沢)とは ⑤
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前回、入川沢 = 入コン沢(入りコン沢)と言う名称の由来がわかりました。
分かったところで今後 私個人が入川沢と唱える訳でもなく、私が提唱したところで何の影響力があろうはずもございません。あくまでも私の取材は自己満足です。
GPSマップや一般的な名称は「入コン沢」「入りコン沢」「入コン」で通っていますので、もちろん私も同じ呼び方をします。
入りコン沢ヒスイ等の紹介で個人ブログや商品案内で「入コン沢は私有地で立ち入り禁止」という記事をよく見かけます。入コン沢ヒスイの希少性をアピールする販売促進の為の受け売り文句だと思いまが、正確には入コン沢全体が私有地ではございません。
入りコン沢の渓流で露出した青ヒスイは、ほぼ表面枯渇し、希少であることに変わりはございませんが、個人趣味範囲の鉱石採取散策が出来るポイントもあります。ただし、入コン沢の上流方面に降りる際、足場の良い降口は私有地に立ち入らなければなりません。入コン沢への立ち入り禁止 ではなく ⇒ 入コン沢へ向かう私有地への立ち入り禁止 という表現が正しいです。
私有地への無断駐車、ゴミの投げ捨て、騒音被害が頻発し、マナーやモラルのない鉱石ハンター達を地主様が立ち入り禁止するのは当たり前の事です。

入コン沢 (入川沢 渓流)
1970年 一級河川に編入 以降、 正式名称 入こん川
全長2500m 流域面積5200㎡
散策情報
下流より渓流を歩く場合も人工物による段差、障害物などで上りきれない箇所有。
回り道する際、私有地に立ち入ることになるため、地主様の許可が必ず必要。
車乗り入れの場合、私有農作地が多い為、農道への駐車も禁止。道幅が狭い為、路上駐車も禁止。広い敷地スペースを持つ地主様との交渉や許可を必ず取る事。
今の時期はツキノワ熊、イノシシ、猿、蛇、虫 との遭遇にも備え、軽装はおすすめ出来ません。熊よけの鈴と最低限の渓流を歩く装備推奨。
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追記:
記事内に、「入りコン沢」の呼び方について触れている部分があります。
入りコンブームに伴い 近頃では入りコン沢産を「コン沢」と略して呼ぶ方が大変多いです。「コン沢」という略し方が 鉱物コレクターや素人さんのローカルルールで蔓延してしまい、今現在は定着しています。
しかしながら、地元小滝地域の夏中(野口)に現在居住している方々は「コン沢」とは呼びません。当時、わたしも取材に同行し 年配の方のお話ぶりを一緒に聞かせてもらいましたが「えりがん」「えりがんざわ」という風に言っておられました。職人が再度 取材に訪ねた頃には、残念ながらそういった古いお話を教えてくださった方々は他界されており、地方民族の継承は少なく残念に感じています。何だかとてもさみしいことなので、我々としてはここでなくさないためにも 引き続き「入りコン」「入りコン沢」という呼び方をしたいと思っています。
この「コン沢」という呼び方は地元翡翠商も遺憾に思われているようです。入川沢の名称由来からいうと「変な略し方だなー、翡翠をあんまり知らない他県の人かな?」という感想もごもっともなのかもしれません。